海外のサッカーチームから日本代表へ

子どもの頃からプロサッカー選手になりたくて、大学卒業後は海外のサッカーチームで経験を積むため、エージェントを通してクロアチアへ渡航。初めての海外、初めての1人暮らしで不安なことばかりでしたが、サッカーを通じてチームメイトと心が通い合い、滞在中リーグ6位だったチームをリーグ優勝に導くことができました。
サッカーのことだけに集中でき、チームからも帰国を惜しまれるなど幸せな時間でしたが、帰国後は教員をしながら日本のチームでサッカーを続けようと決意。そのタイミングで日本ミニフットボール協会の関係者から、6人制サッカーの日本代表としてワールドカップに出場しないかと声を掛けられました。

ミニフットボールの発展に貢献したい
2023年10月にUAEで開催されたWMFワールドカップ2023に出場。当時6人制サッカーの存在すら知らず、正直、油断していました。6人制のミニフットボールといえどもワールドカップです。世界ミニフットボール連盟には150カ国が加盟し、プロリーグのある国もあるなか相手国の壁はやはり高く、1勝2敗でグループリーグ敗退。世界のサッカーチームで活躍する選手を中心に招集したチームメイトと、日本代表として戦うことができ、結果は悔しいながらも忘れられない経験となりました。
2025年3月には初めてアジアカップが開催され、キャプテンとして出場しましたが、残念ながら1勝2敗でグループリーグ敗退。次回大会でのリベンジを心に強く刻みました。
6人制サッカーはフットサルより少し広いコートで、GKとDF2人、MF1人、FW2人で戦うことが多く、私はMFとして攻守ともに担います。攻守の切り替えやゲーム展開が速く、スピード感あるプレーを楽しめるのが魅力の1つ。6人制サッカーを含めて、ミニフットボールが今以上に大きく盛り上がっていくように、まずは決勝トーナメント出場、ワールドカップ優勝を目指したいと思っています。
1つ1つの縁を大切にしてきたから今がある

高校を卒業後すぐに海外のサッカーチームに行こうと考えていたとき、高校の先生のアドバイスもあって東海学園大学に入学。将来に備えて中学校か高校の体育教諭の免許を取得するつもりでしたが、入学後に小学校教諭の免許も取得できると知って、大学4年のとき小学校へ教育実習に行きました。
卒業後には海外に行くと決まっていましたが、実習環境に恵まれたこと、指導教官が親身になって寄り添ってくださったこと、何より子どもたちがかわいくて、小学校教諭になりたいという気持ちが強くなり、想定より早く小学校教諭になっている自分に驚いています。
東海学園大学には自分のやりたいことを全力でサポートしてくれる先生たちがたくさんいました。たくさんのことにチャレンジし、1つ1つの縁を大切にしてきたから今の自分があると思っています。

自分が夢を追う姿を子どもたちに見せること
大学ではサッカーを続けながら、教員免許も取得できたことが大きいですね。
社会人チームに所属しながら、同級生の誘いでフットサル部にも所属。フットサル部では監督がいないなか、チームで力を合わせて東海大会で優勝し、全国大会に出場しました。選手同士がよくコミュニケーションを取ることで、自ら考え、行動する自主性を養うことができたと感じています。
現在は、11人制と7人制(ソサイチ)の社会人チームでサッカーの技術を磨きながら、日進市立南小学校で小学5年生の担任をしています。児童から「できた!」「わかった!」という声がたくさん聞ける授業が、自分にとって100点の授業。小学5年生は多感な時期です。すぐに吸収し、成長していく姿を間近に見られることにやりがいを感じています。
児童には「将来の夢は?」とよく聞くようにしています。自分の夢を持ってもらうためには、私が夢を追う姿を見せるのが1番。1人でも多くの児童が自分の夢を持ち、叶えてほしい。いつか自分の教え子が自分の夢を叶えたことを話に来てくれたらうれしいですね。